ふわとろオムライスの作り方

言語のプールの外で

minor3rdエモい

最近流行ってる、ぼくのフレンドのサビの「とびっきりーの長いお説教は」の「お」の音がB♭で、主音から見てminor 3rdの音だけどここがエモいなぁ

ここのコード進行はAm7 D♯dim EmでD♯dimにシ♭を当てに行ってる感じ。不安定なコードかつ音がぶつかりそうで際どいのでエモいと表現してる。

Twitterで弾き語りverを聴いたけどAm7 Am7-5 Emみたいになっててさらにエモかった。AとB♭はminor 9th(短9度)なので、危険感ある。最近、ポップスの短9度が良いのか悪いのかわからなくなってきた。明らかなミスで発生する短9度もあるけど、メロディが行きたい方、コード行きたい方に行った結果ぶつかってしまうとか、ちゃんと次の音に解決してればエモい演出として大正解なのかもしれないなぁ。

もう一つメモしておきたいけど、菅野よう子のプラチナについて。サビの「超えられないものはない~」のとこの「もの」でminor 3rdの音が一瞬出てくるんだけど、ここがとても好きで、また、コードを表すとVm7/Ⅰとなってる。おおざっぱに見ればこのコードの機能的にはⅠ9やⅠ7と似たようなものだとは思うけど、Vm7/Ⅰにするとmajor 3rdの音がないのでminor 3rdが入るメロディとぶつからないから、とても合理的だし綺麗だと思う。ここをⅠ7とかⅠ9にするだけで違和感が半端ない。第三音があるかないか随分印象が変わるなぁ。ガッチガチのポップス理論だとⅠ7を使いがちだろうけど、メロディと協和というそもそものコードの原理をよく考えたらⅠ7じゃなくてVm7/Ⅰなのは上述の話から当然なんだろう。オンコードだからテクいとかそんなんじゃないんだなぁ。

シンプルな現象を表現するために人間が使う記号が、シンプルだとは限らないというか。これをよく感じる。

プラチナはそもそも凄い要素が多すぎるので言及しきれなさそう。

疑問点

Vm7/Ⅰ→Ⅳって ⅣをⅠとみると、 Ⅱm7/V→Ⅰと同じだなと思う、当たり前かもしれないけど、なんか深いものを感じていて何かわからない

 

今日わかったこと 違う調からⅡ-Vを借りてくる

Godknows...のコード進行について考えていたら違う調からⅡ-Vを借りてくることができるということがわかったので覚え書きしておきます

コードはここからお借りしました(https://ja.chordwiki.org/wiki/God+knows%e2%80%a6

 

まずサビのコード進行

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この曲はkey=Eなので、このフレーズの繋ぎ目で出てくる(「~輝いて」のあと)のBmは本来Vの和音、Bであるのが普通のように見えるけれど、次の頭の出てくるAM7(key=EにおいてⅣの和音)をⅠと見なせば、Bm→E→AM7はkey=Aで、ツーファイブでAM7に解決した、と思うことができてます

つまり部分的に他の調のツーファイブを借りてきたんだな、と分かります

(ちなみにこの間のEを省略することもあるので急にVの和音がマイナー化したように見えます)

次に、Aメロのコード進行を見てみます

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最初のC#mはⅥということにして、同じようにkey=Eだと思って見ていくと、また繋ぎの部分で見慣れないコードがありますね、D#m7?どこから来たんだ、って思ってしまいますが、これも先で言ったほかの調からⅡ-Vを借用することで出てきたコードです

今回お借りしたのはkey=C♯mからで、本当はkey=C♯mのⅡの和音はD♯m♭5ですが、短調でⅣをメジャー化してもよかった(ドリアのⅣ)ので、

D#m7はドリアのⅣに近い響きのⅡということにしていいんじゃないかなと思います、
(Ⅱの第5音を半音上げた和音を指す専門用語知ってる人いたら教えてください)

、なのでD♯m7→G♯→C#mはkey=C♯mでⅡ→V→Ⅰを作ってることになります。

 

これら上手く使えれば、コード進行の幅が広がりますね

 

あらためてGodknows...を聴いてみて、フレーズの繋ぎ目など目立たないとろもしっかりコードやフィルが作りこまれていて、クオリティが高いなと思いました

 

つまり、神前暁 is God (結論)

 

神前暁さん本当大好きです)